四つの区分と、決まりが降りてくる順番
買う前に読める文字は、法律が決めた項目と、告示が決めた書き方でできています。まず、その決まりがどこから降りてくるのかを見ます。
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対象は四つの区分だけです
身のまわりの品物すべてが対象ではありません。四つの区分に入り、そのうえで政令に名前が載っているものだけが対象です。
家庭用品品質表示法 第2条第1項第1号は、対象になる家庭用品を「一般消費者が通常生活の用に供する繊維製品、合成樹脂加工品、電気機械器具及び雑貨工業品のうち」と限定したうえで、さらに二つの条件を重ねています。
一般消費者がその購入に際し品質を識別することが著しく困難であり、かつ、その品質を識別することが特に必要であると認められるものであつて政令で定めるもの
「識別することが著しく困難」という言い方がここで効いています。手に取って見れば分かるものは、文字で補う必要がありません。見ても分からないから、文字が要る。この順番で決まっています。
四つの区分の名前は、それぞれ材質や仕組みで切ってあります。繊維でできているもの、合成樹脂を加工したもの、電気で動くもの、そのどれにも入らない雑貨。この区切り方は昭和三十七年からそのままです。
棒の長さは、家庭用品品質表示法施行令(昭和三十七年政令第三百九十号)別表の小項目を数えた数に正比例させています。最大の20項目を100%としました。1項目あたり5.00%。合計40項目。色を置いているのは、いちばん数が多い区分ひとつだけです。
出どころ:家庭用品品質表示法施行令(昭和三十七年政令第三百九十号)別表。e-Gov法令検索の条文から写しました。
法律・政令・告示の三段
対象を決めるのが法律と政令、中身を決めるのが告示です。三つは別々の文書で、改正の手続きも別です。だから「法律は昭和三十七年のまま、告示だけが新しくなる」ということが起きます。
法律 第3条第1項は、内閣総理大臣が家庭用品ごとに「成分、性能、用途、貯法その他品質に関し表示すべき事項」と「表示の方法その他……遵守すべき事項」を定めると書いています。前者が表示事項、後者が遵守事項です。
そして第3条第3項が「定めたときは、遅滞なく、これを告示するものとする」と続きます。売り場で読んでいる細かい文字は、この告示の中身が現物になったものです。
- 法律家庭用品品質表示法対象になる4つの区分と、表示の標準を定める権限を決める(第2条・第3条)
- 政令施行令の別表どの品目を対象にするかを決める(第1条・別表)
- 告示4つの品質表示規程品目ごとに、何を書くかと、どう書くかを決める(法第3条第3項)
- 現物製品の裏の表示買う人が読む場所
4段の関係は、家庭用品品質表示法 第2条・第3条と、同法施行令 第1条・別表から引きました。段の幅は情報量ではなく、上から下への順番だけを表しています。
第3条第2項には、定めるときはあらかじめ経済産業大臣に協議しなければならない、と書かれています。第4項では、経済産業大臣の側から策定を要請することもできる形になっています。
出どころ:家庭用品品質表示法(昭和三十七年法律第百四号)。e-Gov法令検索の条文から写しました。
数はどこから来るのか
この記事で出している「40」は、政令の別表で(一)(二)と番号が振られた小項目を数えた数です。区分ごとの内訳は、繊維製品が3、合成樹脂加工品が5、電気機械器具が12、雑貨工業品が20です。
小項目の中身は、一つの品目名だけのものもあれば、「たらい、籠、バケツ、洗面器、浴室用の器具、湯たんぽその他これらに類する住生活用品」のように、いくつもの品目をまとめて書いているものもあります。
だからこの40は、対象になっている品物の種類の数ではありません。別表の行を数えた数です。ここを取り違えると、消費者庁が公表している一覧表の品目数と食い違います。
| 区分 | 小項目の数 | 中に入っている例 |
|---|---|---|
| 一 繊維製品 | 3 | 糸/織物・ニット生地・レース生地/それらで作った衣料品ほか |
| 二 合成樹脂加工品 | 5 | フィルム製の袋/台所用の器具/盆/水筒/たらい・バケツほか |
| 三 電気機械器具 | 12 | エアコン/テレビ/電気毛布/ジャー炊飯器ほか/換気扇ほか |
| 四 雑貨工業品 | 20 | ティシュペーパー/漂白剤/塗料/鍋/かばん/歯ブラシほか |
出どころ:家庭用品品質表示法施行令(昭和三十七年政令第三百九十号)別表。e-Gov法令検索の条文から写しました。
対象でない品物には、決まりが無い
別表に載っていない品物には、この法律の表示義務がかかりません。書いていないことと、品質が低いことは、別の話です。
別表に載っていない品物でも、表示が付いていることはよくあります。業界の自主基準で書いていることもあれば、別の法律が要求していることもあります。食品なら食品表示法、電気用品なら電気用品安全法が、それぞれ別に効きます。
この常設展で扱うのは、家庭用品品質表示法が要求している部分だけです。他の法律にまたがる話は、その法律の名前を出せる範囲でしか書きません。
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「対象ではない」を確かめるには、政令の別表を読むのがいちばん速い道です。e-Gov法令検索で法令名を検索すると、別表まで含めた条文がそのまま出てきます。
出どころ:家庭用品品質表示法施行令(昭和三十七年政令第三百九十号)別表。e-Gov法令検索の条文から写しました。
この部屋で分かったこと
対象になっているのは四つの区分で、そのうち政令の別表に載っている品目だけです。
何を書くかは告示が決めていて、法律そのものには具体の項目名が書かれていません。
次の部屋からは、四つの区分を一つずつ開けて、実際に何を書くことになっているのかを見ていきます。
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出どころ:家庭用品品質表示法(昭和三十七年法律第百四号)。e-Gov法令検索の条文から写しました。
出どころ:家庭用品品質表示法施行令(昭和三十七年政令第三百九十号)別表。e-Gov法令検索の条文から写しました。